ガッシュって何?

教室を始めてから生徒さんから受ける質問の第一位は、「透明水彩とガッシュってどう違うんですか?」「アクリルガッシュ以外にアクリル絵の具ってあるんですか?」です。キーワードはガッシュ。ガッシュとはなんぞや??

たくさんの色が並ぶのを見るとテンション上がります。

学生時代はお恥ずかしながら「ガッシュ」という言葉はあまり使わなかったと記憶しています。強いて言えばガッシュ=不透明水彩。なぜならアクリルガッシュというものが存在していなかったからです!(正確にはビニール樹脂とアクリル溶剤を混ぜた「アニメカラー」というセルを塗るときに使う不透明の絵の具はすでに出ておりました。)
アクリルといえば商標である「リキテックス」が一般的で、当時はアクリル絵の具というとリキテックスを指す、またはリキテックスがアクリル絵その総称な時代でした。そのうち国産メーカー・ホルベインのアクリル絵の具が普及。インク状のものなどチャレンジャーな製品があり、エアブラシにそのまま使えるので重宝したものでした。

思い出話はこのくらいにして、今日はおおざっぱに絵の具の種類についてお話します。ほんとおおざっぱに。

一般に絵の具というと、顔料(ピグメント)を溶剤で練り混ぜたものです。

では顔料とは何か!? ぶっちゃけていうと、鉱物や有機物を粉にしたものです。
ラピスラズリを砕いた粉から作ったウルトラマリン、水銀から作られたバーミリオンが手に入りずらく高価な絵の具として有名ですが、今では科学的に合成された顔料から作りますので、比較的安価で手に入るようになりました。バーミリオンなどは毒性が高いので、今ではほとんど伝統的なものは作られていないのではないかと思われます。

ちなみに顔料は定義では油や水に溶けないものとされ、溶けるものは染料と呼びます。


ちょっと閑話休題。
フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」。青いターバンを描くのにラピスラズリを使ったことで有名ですが、上に描いたように非常に高価であったものの、ウルトラマリンの絵の具はもともとラピスラズリから作られた絵の具でした。ではなぜそんなに有名になったのか?
ここからはグループ展でご一緒した作家さんの受け売りなんですが、大学で画材について学ぶ授業をとった彼女から聞いた話によると、ラピスラズリとバーミリオンはしつこいようですが当時から高い絵の具。それゆえに神聖な絵画にしか使われない絵の具だったそう。聖母像は大概衣装が藍色と朱色です。あれは聖なる色という位置づけではありますが、絵の具も関わっていたわけですね。
その高価で聖なる絵の具を一般の人物像に始めて使ったのがフェルメールだったのです!
フェルメール以降、大変しつこいようですが高価な絵の具でありながら、いろんな絵画の彩りに花を添えることになったというお話でした。


 

それで絵の具の違いって何?

顔料に溶剤を練り込むまではわかった!じゃ、ガッシュは何なの?
そうですね。本題のガッシュといいましょうか、絵の具について書いていきましょう!と思ったんですが、文字で書くとこれ以降の読みたくなくなるかもしれないので、図にしてみました。

ざっくり分類してみた図


さらにそれぞれの特徴を書き出してみました。

ガッシュは不透明と覚えよう!

一言で片付ければ、ガッシュは不透明な絵の具です!これにつきます。
う〜ん、やっぱりいまいちよくわからないという方。
コメント欄にご遠慮なくコメントください。

あと、絵の具についてちょっと間違っているんじゃない?というご指摘もありましたら、少々お手柔らかにご指摘お願いいたします。


使う絵の具にしたがって、筆やら使う道具も変わってきます。
そんな話はまた〜〜。

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